【麻雀本】戦術書のこれから
麻雀の戦術書って、有望な新人が初の著書を書いてはそれで終了。
また次の有望な新人が初の著書を書いて…という流れが続いてきた。
しかし、その傾向は変わってきてる。
ネマタ、ウザク、雀ゴロK、平澤、みーにんなど、複数の戦術書を書く人たちが登場し、固定化してきてるから。
プロライターが登場するってのは、その分野にスキルが必要ってことの証だよね。
ギャンブルからゲームになってきた表れとも言える。
これまでは、戦術を語るスキルよりも新キャラ紹介の方が重要だったと考えると、まっとうな業界になってきたと言えそう。
その一方で、有望な新人プロが初の著書を書いて…という流れは今も続いてもいて、Mリーガーの本が次々と出るのもその延長上にある。
ただね、この流れはますますきついと思うなー。
勝手な予想だけど、これから出る数冊は失敗しそう。
というのは、Mリーグを観る層は戦術書を買う層とは違いそうなので。
たぶんね、Mリーガーに関しては、作るべきなのは従来の戦術書とは違うんだよ。
サッカーを練習してる高校生とサッカーファンが買う本って違うでしょ。
ポジション戦術の解説書なんてまさに観るための戦術書で、必要なのはそーいうやつなんじゃないか。
といっても、具体的には難しい。
サッカーのポジション戦術は、まさに観る層が知りたい戦術だけど、同じようなものが例えば野球にもあるのか?
観る層がわざわざ本まで買って勉強するほどの内容って、そうそうないように思える。
将棋で『藤井聡太の鬼手』って本が馬鹿売れしてるらしい。
発売前増刷になり、Amazon総合ランキングで100位台を続けてたと。
Amazonレビューを読むと、解説が貧弱すぎると書かれてるけど、そーいうのはマニア層の感じ方だよね。
ライト層にとっては、専門的な解説はほどほどでいい。
こういうのが理想で、観る層を対象にした戦術書なんだと思う。
俺の作った本で一番近そうなのは成岡本だし、近麻シリーズの中では多井本や藤田本じゃないか。
というわけで、これからの麻雀の戦術書は、真面目な学習書と観る層向けの解説書に分かれていくというのが大きな流れかも。
これ↓業界人としては非常に面白かった。
麻雀戦術書は「プロのもの」へと帰るか|平澤元気 @hira_ajmja|note(ノート) https://t.co/wcRgwcUJNT
— 平澤元気 (@hira_ajmja) 2019年5月9日
インフルエンサーマーケティングを麻雀界に当てはめて考えたときに今後の市場がどのように変化するか。
半分は同感で、半分は意見が違う。
コミュニティで売る、つーか今はコミュニティがない本は売れないというのは同意。
俺も箕輪さんの「死ぬかす」とか読んだけど、まぁそーだよね。
といっても、天鳳系著者はそこまで成功してるわけじゃなくて、コミュニティで売るのが一番成功してたのは俺のコンビニ本じゃないか。
意識してやってたわけじゃないけど、初版2万部以上がはけてたから。
求心力の強いコミュニティとしては、今の天鳳ツイッター界はまだ足りないんだろう。
んで、同意じゃないのは、「プロに帰る」って部分。
なぜなのか昔からの謎なんだけど、麻雀プロって、文章とか本とかに対して驚くほどセンスがない。
一般人(天鳳プレイヤーとか)の中からはそこそこの人が出てくるのに、そういう人が出てこない。
マイナビもそうだし、近麻だって、麻雀プロで使えるライターがいたらぜひほしいけど、適当な人が見つからないから天鳳系の人に頼んでる。
Mリーグの観戦記だって、麻雀プロはほぼいないでしょ。
というわけで、麻雀戦術書は「プロのもの」へは帰らないと思う。
コミュニティとか関係なく、人間の類型の問題として。
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コメント
みーにんは違うのでは?
奴は1冊しか単著を出していないはず。
そんな人間と平澤、ネマタ、ウザク、雀ゴロKとを一緒に並べてほしくないわ。
投稿: | 2019年6月 3日 (月) 03時08分
Mリーグの観戦ライターは天鳳勢の方が明らかにクオリティ高いんだよね
プロのやつらは先輩をヨイショしてるだけ
投稿: | 2019年6月 3日 (月) 03時28分
印税だけで食える人はほとんどいないと
平澤元気が書いているね
林真理子によると印税だけで生活できる
小説家は50人~60人しかいないそうだ
芥川賞や直木賞をとっても消えていく人の方が多いもんな
投稿: | 2019年6月 3日 (月) 18時53分
麻雀プロって普段文とか全然書かないからなぁ
投稿: | 2019年6月 3日 (月) 18時55分
基本、同意です。以下、雑感です:
1.将棋や囲碁ってプロの何とか〇段とか名人みたいな人が戦術書を書いているんで、麻雀ってそこがちょっと違うと思います。でも、麻雀はプレイヤーと戦術家はちがうのかな。
2.アンモナイト鈴木というHNで言うのも気が引けるけど、上記の平澤さん以外、ネマタ、ウザク、雀ゴロK、みーにんって著者名なんとかならないかと(皆さま、スミマセン)。他の文化的に確立された他の分野って本名かもう少し普通のペンネームでは?
3。Mリーグの一打一打で基本事項を説明したらどうか。たろうが246と残しているのはリャンカンという形で受入れが。。。みたいな。
4.文章書くのは慣れているから自分も参入したいけど時間が。。。
投稿: アンモナイト鈴木 | 2019年6月 3日 (月) 22時24分
>天鳳系著者はそこまで成功してるわけじゃなく
同意
ロングセラーの凸、ネマタ、ウザク、雀ゴロKは天鳳系じゃないし、福地のコンビニ本も「雀ゴロ」を前面に押した戦術書で天鳳系と違う。
>麻雀戦術書は「プロのもの」へは帰らないと思う。
同意
松本本は大して売れてない。Mリーガーが過去に出したことがある本もMリーグ発足以降に人気上昇してない。
MFCの人気投票で連盟系Mリーガーが人気上昇する気配もないからMリーグ観戦者自体が酷くマイナーなんだろう。
投稿: | 2019年6月 4日 (火) 01時47分
麻雀プロの特徴
地道な努力が嫌い、楽して生きたがる度合が高い、ゲームが大好きで物事の割り切りが浅い、平均的な学歴は低い、考え方がキャバ嬢というか水商売
その中で、地頭のいいのが僅かにいる
例えば、成岡、園田、タロウ、勝又、多井他にも数人はいるかな
後、大事なことを忘れていた。若いころ読書の習慣をもたない→文章力欠如につながる
概ね、そんなところかな
一人忘れていた。須田の筆力は相当高い。ただ「東大を出たけれど」のクオリティを維持するのは難しい
そう考えると、福地先生、来賀先生はやはり書き手として優秀
ドイーンもね。
投稿: | 2019年6月 4日 (火) 13時11分
>アンモナイト鈴木さん
確かにペンネームは気になるけど、結局は題名のインパクトと内容と話題性が重要で、著者の情報は後からついてくるものだから、あんまり関係ないと思いますね
この本好きなんだよね、誰のかは覚えてないけどっていうのはよくあるし
それこそ福地先生が(経歴的にはありえないが)本名非公表で例えばbakase名義で執筆活動してても、どの著書も同程度は売れたんじゃなかろうか
投稿: | 2019年6月 4日 (火) 13時35分
自分は今こそ、ライターが必要な時代だと思ってます
やっぱり素養ない素人的な文章は価値を生みませんわ
麻雀関連の本に限ったことじゃないけど
投稿: | 2019年6月 5日 (水) 12時21分
全く詳しくないのに適当な事言うけど、
市場の大きさに比して供給が過多になってると思う。同じような本が何冊も出てるイメージがあるんだよね。
何となく年間数冊適当に買う勢からすると「買ってもいいかな、どうしようかな」レベルの本がここ1~2年で一気に飽和した感じ。
投稿: | 2019年6月 5日 (水) 17時48分
みーにんってアンチいるけどなんかやらかしたの?
投稿: | 2019年6月 6日 (木) 20時48分
みーにんは存在自体が罪。
投稿: | 2019年6月 7日 (金) 02時54分
>福地先生が(経歴的にはありえないが)本名非公表で例えばbakase名義で執筆活動してても、どの著書も同程度は売れたんじゃなかろうか
ここは同意しますが、私のいいたいことは奇抜な名前だから売れたんだじゃないかということではなくて、残念ながら麻雀が盆栽とか短歌とかマラソンみたいに市民権を得ているような分野ではないから本名ではなくて怪しげな匿名なのかなということです。
投稿: アンモナイト鈴木 | 2019年6月 7日 (金) 21時15分
戦術本といえば、ホーリー本の電子書籍は発売できそうでしょうか?紙の本を買いそびれたので心待ちにしています。
投稿: | 2019年6月 8日 (土) 01時29分
>戦術本といえば、ホーリー本の電子書籍は発売できそうでしょうか?紙の本を買いそびれたので心待ちにしています。
されると思うんですが、予定等を洋泉社に聞いてブログに載せます。
投稿: 福地 | 2019年6月 9日 (日) 02時26分
渋川の魔神本は読みやすくてセンスあると思った。
プロの本は堀内と渋川しか読んでないけど
投稿: | 2019年6月 9日 (日) 13時27分
>されると思うんですが、予定等を洋泉社に聞いてブログに載せます。
レスありがとうございます。
ホーリー本だけでなく三麻データ本も購入するつもりですので、発売を楽しみに待とうと思います。
投稿: | 2019年6月10日 (月) 03時47分