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2017年9月 8日 (金)

【本】文章の書き方の本

リクエストが何件かあったので、しゃーねー、めんどいけど書くか(= =) ウム

文章の書き方の本って、昔からいっぱいあって、名著とされるものもある。
その見分け方など。

まずね、出された時期によって大きく違うんだわ。

小説家 → 新聞記者や学者 → フリーライターなど → リーマンやブロガーなど

主たる著者が15年間隔くらいで移り変わってきてる。

読んではいけないのは小説家のやつ。
昔の文章読本って、名文をじっくり味わえば自分も書けるようになるってロジックで名文談義が中心になってる。
そういうのは無駄。

その一例として、谷崎潤一郎の文章読本 (中公文庫)って、この分野の名著とされてる。
「話すように書け」と主張してて、これが大論争を巻き起こし、そのあと10年くらいは、どの文章読本も谷崎の主張が正しいか?みたいな無意味な神学論争の時代が続いた。
谷崎潤一郎以外にも、三島由紀夫、丸谷才一、川端康成、井上ひさしなど、小説家の文章読本はすべて読む必要なし。

新聞記者や学者のやつ、これは使える。
名著が3つ。

論文の書き方 (岩波新書)
「が」の使い方の部分だけ。20ページくらい。
ちょっと感覚的だけど、なるほど、いい文章にするってそんな風に考えるのかーとわかる。
他の箇所は読む必要なし。

【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫)
読点(、)の打ち方、修飾語の順番だけ。40ページくらい?
他の箇所は読む必要なし。

読点(、)に関しては、読みやすくしようと打ちすぎてる人がよくいて、逆効果でわかりにくくなってるだけだよ?みたいなミスを見かけるけど、そーゆーミスをしなくなる。
ただし、この著者・本多勝一の言う通りにしすぎると文章が堅苦しくなる。

理科系の作文技術 (中公新書 (624))
俺は読んでないんだが、一番の名著っぽい。
たぶん古典の中ではベスト。

他に、名著ではないんだが、篠沢教授というクイズダービーに出てた学者の本。
これは読む必要性ゼロだが、こんな話が載っていた。

ある小説の主人公になったつもりで、学生に短文を書かせる宿題を出したと。
優秀な男の学生は、ちゃんとした文章を書いてきたが、それは読んだ瞬間に忘れてしまう。
成績イマイチな女子学生が、文法的におかしな文を書いてきたけど、それは読めば読むほど不思議な味があって、記憶に残ると。

なので、たまに文法的に間違ってもOKと。
いっぱい間違えると信用を失うから、たまにと。
これは割り切るのに役立った。
重要なのはルールじゃなく、感じたこと優先でいいんだと。

さて、おつぎはフリーライターのやつ。
どの本も方向性はいいんだが、内容が薄い。

俺が読んだやつでは、布施なんちゃらって人の電脳版 文章読本ってやつ。
内容は薄いから読む必要性ゼロだが、重要な指摘が1つ。

現代の名文1位はアゴタ・クリストフって作家だとして、彼女の悪童日記 (ハヤカワepi文庫)って本から例を取っている。
「兵隊は親切だった」と書かずに「兵隊は毛布をくれた」と書いてると。
主観を交えず、ひたすら事実を書けと。

素人ブログでよくあるのは、事実経過をちゃんと書いてないこと。
主観的な結論だけ書いてあって、それは単なる感想にすぎず、その感想が適切なのか判断する材料がない。
だから説得力がない。

これは俺の意見だが、文章って5W1Hを書くこと。
誰がいつどこで何をどうしたか。
それが整理されてることが大事。

それ以外はほどほどに。
余計なことを書きすぎると、わかりにくくなる。
一度書いたあと、削っていく作業は大事。
俺はブログも一度書いたあとなるべく削ってる。

さて話を戻して、リーマンやブロガーのやつ。
リーマンはいい。
実務的なことが書いてあって、一番のおすすめ。
ただ、最近のは読んでないから、具体的な書名は出せない。
ビジネスメールの書き方とか、とにかく実務的だ。

ブロガーのは、ほとんど読んでないんだが、受け方、炎上させ方みたいな方向に行ってて、あまりいい印象がない。
これも具体的な書名は出せないけど。

全般に、フリーライターやブロガーみたいな個人より、組織人として仕事してるやつの方が、ちゃんとまとまった実務的な本を書いてる印象だ。

著者が、
小説家 → 最悪
フリーライター、ブロガー → イマイチ
学者、新聞記者、リーマン → good
という傾向があるかと。

ちなみに、俺個人にとって一番良かったのは、ダカーポの文章上達講座 完全版って本だった。
これは、いろんな文章の書き方本のエッセンスを紹介するふりしてまとめてある本。
パクリ本みたいな感じか。
ただし古いので、今となってはすすめない。

麻雀本と一緒で、この分野も新しいほど実務的になっており、レベルが上がってる。
昔の本は精神論が多すぎで、孤高の高みに至った著者がそこから見える風景を語っている感じだったけど、最近の本は読者ニーズに対応しようとしてる。
麻雀の本と構図はまったく一緒。

基本的に大昔のやつは駄目だけど、最新のやつはまだ淘汰されてない。
出てから数年程度は経過して、まだ売れてるやつは信用できる。

というわけで、おすすめは、古典では『理科系の作文技術』(中公新書)。
最近のリーマン著者のよさそうなやつ(具体的に書名を言えなくてすいません)。

てな感じかな?

ヤバい、こんなもん書いてる場合じゃないんだが(´;ω;`)ブワッ

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コメント

理科系の作文技術、よいですね。
自分はフランス語の授業で無理やり買わされましたが、在学中だけでなく今も役に立ってます。
クソな先生でしたがこのことだけは感謝しましたw

投稿: | 2017年9月 8日 (金) 20時01分

丸谷なんたらの本がいいって昔ブログでいってなかったっけ

投稿: | 2017年9月 8日 (金) 21時04分

理科系の作文技術は、1981年の発行なのに今でも
Amazonの本ランキング15位って凄いですね。

投稿: | 2017年9月 8日 (金) 22時37分

リクエストに答えてくれてありがとう!
参考にするわ!

投稿: | 2017年9月 8日 (金) 23時47分

>丸谷なんたらの本がいいって昔ブログでいってなかったっけ

駄目な典型w
個人的には好きなんだが、あれは老人が楽しむための読み物にすぎないわw

>理科系の作文技術

ずっと売れ続けており、通算100万部以上らしい。

投稿: 福地 | 2017年9月 8日 (金) 23時58分

ご紹介ありがとうございました。ポチりました。

投稿: | 2017年9月 9日 (土) 00時37分

>こんなもん書いてる場合じゃない

といいつつ、教えてくれたんですね!
優しい!

投稿: zeRo | 2017年9月 9日 (土) 00時39分

本多勝一のは「語順」と「、」の関係って奴ね。
あの本は例題も納得っての多いよね。
で、×;本田、○;本多
ですぜ。

投稿: ウォッチャー | 2017年9月 9日 (土) 01時26分

>zeRoさん

土壇場の付け焼刃を重ねていくのが人生ってやつなので、がんばってw

>×;本田、○;本多

直しまんた><

投稿: 福地 | 2017年9月 9日 (土) 01時59分

ものすごく参考になりました!感謝です。

投稿: | 2017年9月 9日 (土) 09時50分

>ものすごく参考になりました!感謝です。

( ̄Д ̄)ノ

投稿: 福地 | 2017年9月13日 (水) 13時03分

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