【麻雀本】異例すぎる形式
「押し引き本」は、リーチに対する押し引きなのにリーチ者の河がないという異例の形式になっている。
こーいうの↓
こんなの見たことがない。
業界初だ。
この形式って、俺は絶対わかりやすいって思ってたけど、この本を作る前に賛成した人は一人もいなかったんだよね。
2年くらい前かな、この企画は竹書房には断られている。
「それは違うと思うんで」と。
また、麻雀本を片っ端から読んでる人に言ったら、「うーん、どうですかねえ」と否定的な反応だった。
両者ともに、「麻雀王2」を作り直すと説明しただけだから、意図がどれくらい伝わってたか不明だけど。
俺の方でも、「麻雀どっぷりな人に、この形式の良さってわからんだろ」と思ってたから、あまり説明しなかった。
「どーせわかってもらえないし」って思うのは、俺の良くない癖なんだよな。
わかってもらうための努力をしなすぎる。
洋泉社でも一度会議に落ちた。
他の出版社で、ほぼ絶対売れますという俺の説明に、それならぜひ出したいって所があった。
けど、洋泉社には今までいっぱい金もらってきてるから、「これは絶対に売れますよ」ともう一度会議に出し、そしたら通った。
問題集形式にはしないでほしいという、とんちんかんな注文とともに。
長所を殺すだけなので、「わかりました」と返事だけして、すぐ忘れた。
そのあと、洋泉社の担当者に、この本のリメイクであると「麻雀王2」を渡したけど、1ヵ月たっても1ページも読んでなかったことに失望して、これが当たるか外れるか不明な新形式である説明はまったくしなかった。
自分では、この形式は画期的にわかりやすいって思ってたけど、意味ねーよと思う人も確実にいるはず。
「わかりやすい派」対「意味ねーよ派」の割合が、2対8なのか、5対5なのか、8対2なのか、それはさっぱりわからなかった。
この形式の意図としては、麻雀のキャリアがそこまでじゃない人にシンプルに説明するっててことなので、麻雀どっぷりな人に意見を聞いても意味ないんだよな。
だから、聞き込みしても意味がない。
キャリア浅い人は、自分の意見が煮詰まってない人でもあるから、意見は出てこないし。
実際出してみて、読んだのはまだ1000~2000人程度で、答えが出たとは言えなかろうけど、「期待して買ってみたけど意味不明すぎた」みたいな感想が多くないから、外したわけではないようだ。
新しいことって、やってみないとわからない。
調査とかアンケートなんて、やったとしても、あてになるとも思えない。
まだないものを説明したって、わかってもらうには限界がある。
自分の判断で全ツするしかない。
ほんとねえ、誰にも説明しないで、「これはいいはず」って自分の確信だけで作ったな。
今後、当てることもあるだろうし、外すこともあるだろうけど、とりあえず今回は外さなかったようで良かったわ。
連続で外したあとには、メンタルが試されるな。
@fukuchinko
— 登竜 (@kanae0077) 2016年12月30日
初心者だからかもしれないですけど、河がごちゃごちゃしてないぶん自分の手牌をしっかりと見て判断できて良いかなと思いました。
まずは、自分の手をしっかりと見据えてから押し引きですし。
@fukuchinko 私はアリだと思います
— ジョーカー@麻雀アカ (@JOKER_rudy) 2016年12月30日
相手の捨て牌に関係なく 押した方が(降りた方が)有利な状況って
ありますからねえ
福地さんの本で真摯だなぁと思うのは、今までの戦術本では必ず「必然」はあり、絶対の答えを書いていたのに対し、研究の結果「どちらでもよい」という「偶然」を逃げずに表している事じゃないかと思う。
— ひとがたち (@hitogatati) 2016年12月30日
@fukuchinko 麻雀歴それなりの私にも、基礎になる部分を知識として整理するのに今回の形式(河の牌を書かない形式)は良いと思えました!
— ぷらちゃん。 (@plum_m_m) 2016年12月31日
@fukuchinko 以前に何切るで論争になったやつがありましたね。一ニ三四五五七八九⑦⑦⑧ 7巡目ドラ⑧ みたいな。
— 楠橋 思 (@satokus) 2016年12月31日
それと考え方は同じですか?
他家テンパイの平均巡目や平均打点等の統計の数字に対しての押し引きみたいな。
自分の考えの整理の為にも読みたいです!
@fukuchinko 中級者向けまでの(場況とかをテーマにしてない内容の)本ならこれがスタンダードになるべきだろってくらい感動しましたねw今まで重ねてきた試行錯誤の量が違うんだなーってのをひしひしと感じましたね。
— 平澤元気 (@hira_ajmja) 2016年12月31日
押し引き本について、ありがちな序盤の河中盤の河終盤の河というものがある以上、おおまかな基準を学ぶ上で細かな河の情報はノイズであることが多いんですよね
— プニキゆかり (@gifmagic) 2016年12月30日
押し引き本は押し引きの"教科書"なんだよ。
— おむニキ@就活生@石原軍団 (@1m2a3h_jon7g8g9) 2016年12月30日
「場況による」って人も
この本に載ってる基礎の押し引きの考え方があった上で
様々な情報を汲み取って細かい押し引きを組み替えてるんでしょ?
これ基礎的な押し引きを身に付けるための本だから
場況を載せた方がより良いって意見は違うと思うんだ。 pic.twitter.com/EE1sbPAoaa
押し引き本、菅野さんのスタンプと漫画の力もかなり大きいと思っている。
— G・ウザク@麻雀本を斬る! (@mjbook) 2016年12月31日
スタンプからのセリフ形式はすごくいい。これ全部本文だと結構読むの大変だよね。
私は情報の量に関わらず、立体図というだけで敬遠する人も多いと思っているので。 https://t.co/u81Ra81QHT
押し引き本、極限まで簡略化されてる事で読みやすさが断然違うよね。
— ZERO@MAXBET (@zero_0801) 2016年12月31日
いちいち点棒と捨て牌を確認しないといけないのは疲れる。
読みやすさは意欲に、意欲は量に、量は実力につながる。
これ読んで劇的に強くなる人はいると思う。
福地さんのフォーマットが読みやすすぎて、どうしても他の戦術本は読みにくく感じてしまう。
— ZERO@MAXBET (@zero_0801) 2016年12月31日
関わりがあるからよいしょしてるわけじゃなく、素直な感想。
押し引き本についてもう1つ。
— Sasappiです。 (@Hero_168zero) 2016年12月31日
河の情報がないってのは良かったりします。
捨て牌が出ていると変に考えちゃうと感じます。
だからこそ、あの形式にする事で伝えたいことがスパッと伝わると思いますね。
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コメント
麻雀歴が長くてそれなりにどっぷりな人の方が、逆に麻雀をシンプルに捕らえたいので(理論の構築が出来ているから)今回の形式は受けるんじゃないでしょうか。
投稿: | 2016年12月31日 (土) 07時11分
>麻雀歴が長くてそれなりにどっぷりな人の方が、逆に麻雀をシンプルに捕らえたいので(理論の構築が出来ているから)今回の形式は受けるんじゃないでしょうか。
そういうもんなのかな?
正直さっぱりわからんです。
投稿: 福地 | 2016年12月31日 (土) 07時14分
福地さんの他の本などにあった「タンピン(タンヤオは確定)の1シャンテンの形の手、何順目から鳴く?」とか、「鳴くと2900点になる手、何順目以降は鳴く?」というような、「決め」の問題のようなので、相手の捨て牌がないというのもありかと個人的には思ってます。
参考までに、私の雀暦は、25年くらい、テン5~テン2ピンのフリーくらいは行くという感じです。
投稿: 南国生まれ | 2016年12月31日 (土) 09時19分
よくそこまでの逆風で企画が通ったものですね!
こういう「ほら売れたじゃん!」が続くと企画通すのが楽になっていきますよね
トップランナーがここまで新しいことを勝負しているから、後続がなかなか追いつけないわけですね
投稿: シータ | 2016年12月31日 (土) 10時22分
当時、麻雀王2の第1章を読んだ時は衝撃でした。
平面何切るじゃなくて平面押し引きって何なのさー、みたいなw
投稿: | 2016年12月31日 (土) 11時50分
結論としては企画で難色を示されるのは、先方が単に「ゲーム理論」と「支配戦略」の二つの言葉が頭の中にない、または知っていても麻雀とこれらが頭の中でつながっていないだけでしょう。
麻雀はゲームなので自分が同じ行動をとっても、相手の振る舞いによって結果は大きく変わります。つまり「ゲーム理論」の題材なのです。
他家の捨て牌によって対応を変えるスタイルは、相対的な価値観で対応している。
それに対して自分の手牌や順目によって判断するのは、絶対的な価値観で対応している。
ゆえに他家の捨て牌なしで自分の手牌の具合をみて判断するのは、ドミナントストラテジー(支配戦略)なのです。
デジタル系の麻雀、たとえば統計的なデータからメンピンのみは即リーとかそういう判断はだいたい支配戦略ですね。
そこのところを理解しているかさりげなく話し合いの中で探ったり、あるいはさりげなく教えてあげると、福地さんの周りの方々の理解が進むのではないでしょうか。
長文、失礼。
投稿: K-yoshi | 2016年12月31日 (土) 12時06分
>先方が単に「ゲーム理論」と「支配戦略」の二つの言葉が頭の中にない、または知っていても麻雀とこれらが頭の中でつながっていないだけでしょう。
なるほど!
面白い!
そういう理屈っぽい話じゃないと思いますけど、素晴らしいロジックですね!(≧∇≦)
投稿: 福地 | 2016年12月31日 (土) 12時13分
捨て牌非表示の方が大まかなパターンとして、理解しやすかったです。
投稿: かむさん | 2016年12月31日 (土) 12時55分
天鳳八段の中級者ですが、自分の思考プロセスが「基本的にはこう」「基本に入っていない要素で今回影響するのはこれとこれ」という感じなので、今回の形式はすごくマッチしてて良いです。
流石にもう少し仮定がほしい(他家との点数など)問題もたまにありますが、特に重要な要素については場合分けして両方答えれば良いですし、実際村上Pがそのようにしてくれているのでフォローまで完璧です。
投稿: | 2016年12月31日 (土) 13時01分
今年ラスト麻雀、時間がなくて半荘2回でしたが押し引き本のおかげ?で連勝締めでした。御礼申し上げます。
押し引きではなく、今日の実戦から何切るの質問です。南一局の親で38600のトップ目、他家は2万点前後でダンゴ。ドラ九万で6巡目、234赤57ソー①①⑥⑦⑦⑧⑨ピン五万に⑨ピンツモ。索子が自信ないのでツモ切りましたが、イーペーや①⑨ピンの暗刻をみて五万切りもあるでしょうか。①⑧⑨ピンや6ソーは場に出ておらず、鳴きもリーチも入っていません。五万周りも問題なさそうな状況です。
投稿: あれっくす | 2016年12月31日 (土) 13時53分
余計なことを考えずに押し引きだけに集中出来たので読み進めやすかったです
投稿: | 2016年12月31日 (土) 14時38分
先生の本の実績で、7つの習慣で言えば信頼残高が高い状態だと思いますよ。
とりわけ白ネマタ本とウザク本の安定2冊が高く貢献してそう。
だから企画が通りやすいのではないですか。SNSも積極的なので、麻雀ファンもとりあえず買ってみようと思いますしね。
これが麻雀ファンの気持ちを掴んでいるってことではないですか?先生の普段の姿勢がヒットを生んでると思います。
投稿: | 2016年12月31日 (土) 15時18分
>長所を殺すだけなので、「わかりました」と返事だけして、すぐ忘れた。
↑この強行突破が出来るのが福地先生、有能だなあと思う。
麻雀専門の出版社って訳じゃないから、会議の決定が読者にとって正解でない事も多そうだし、そのくらいの強行はしないといい本出来ないだろうなと。
今回の本で残念なのは、ネマタさん、村上プロの回答が巻末別掲になったので、わざわざ問題見返すのがとてつもなくめんどい。
いい本だけど、ここだけ猛烈にキレたいレベル(`・ω・´)へむへむっ!
ネマタさんの意見、載せろ載せるなの意見が両方強すぎるのに配慮したのかもしれんけど・・・。
(´・ω・`)
投稿: へむへむ(´∀` ) | 2016年12月31日 (土) 20時35分
>押し引きではなく、今日の実戦から何切るの質問です。
9p切りは昭和風、5m切りが現代流では~。
>今回の本で残念なのは、ネマタさん、村上プロの回答が巻末別掲になったので、わざわざ問題見返すのがとてつもなくめんどい。
巻末の「復習問題集」をなしにして、二人の回答に問題も掲載した方が良かったかもですね。
問題のすぐ裏の解答ページはシンプルにしたかったので、そこの他の人の回答を載せる気はなかったです。
複数人の別の回答が載ってると、上級者向けになるので。
投稿: 福地 | 2016年12月31日 (土) 21時28分
年の瀬にご意見ありがとうございます。実戦では次巡1ソーを引いて盤石、と思ったら次のツモが⑨ピンで完全に一手遅れになり、他家のリーチが入って無筋を掴まされてオリ、流局。五万切りから36ソー先制リーチを打てていれば、追っかけられても先に討ち取っていました。やはり時代に合わせた打ち方をしないとダメですね。
投稿: あれっくす | 2016年12月31日 (土) 22時29分
画期的でとてもシンプルで良かった
麻雀本業界は福地先生が頭一つ抜けてますね
投稿: | 2017年1月 1日 (日) 21時58分
捨て牌マスク形式は良いと思います。
伝えたい意図/目的が明確になってわかりやすいと思うので、解説の伝達手法の一つとしてとても有効ではないかと思います。
下手に情報が多いと、この場合は例外的に別判断の方が良いとなりかねないですし、そうなったら伝えたいことの焦点がずれてしまって解説本としては良くないかと。
投稿: weismel | 2017年1月 2日 (月) 15時40分