【つぶ】アイアム凡庸
バサバサと捨てる本を選別したあと、ふっと、さほど読む気もなかった古い蔵書を読み始めた。
丸山健二という小説家の自伝。これがけっこう面白くて。
文学青年を父に持ち、そんな父の女の腐ったような性格が大嫌いで、文学とか小説には縁も興味もなかったのに、入社した会社が潰れそうになったとき、なぜか一遍だけ書いた小説がなんちゃら新人賞を受賞し、さらには23歳の最年少で芥川賞まで受賞して、小説家になっちゃった人。
すげー偏屈で変わり者。恋愛小説みたいな甘ったるいものは大嫌いでいっさい書く気なし。
他人にも世の中にも厳しい厳しい。
なんか共感するわ。
少しだけ引用してみよう。
芸術の核心ではなく、芸術の雰囲気のみを好むような輩の魂は出発点からして腐っているのではないかという印象がますます強まった。
私の父と同様、彼もまたさほど過酷でもない現実からどこまでも目を背け、さほどの努力もしないで逃げ、猫撫で声で発せられる、善良ぶった、上っ面のみの、やらずぶったくりの優しさにどこまでもこだわるタイプの典型であったのだろうか。こういう連中が人生における感動がどうのこうのとしたり顔で言ったり書いたりしてるのだろうか。
四十歳や、五十歳や、六十歳の人間が、少年以下の人生観を臆面もなく、まるでそれを競い合うかのように延々と書き連ねているではないか。おとなの、一人前の、自立した男になることを嫌がって、その姿勢を弁解し、取り繕うための見え見えの嘘が際限なく綴られていた。
(= =) ウム
そーいえばさ、少し前に凡庸死すべしってエントリ書いたけど、よく考えてみたら、俺こそ通俗であり、凡庸そのものだったわ( ̄w ̄)プッ
売れることこそプロの証(キリッとか思ってるライターであり、売れる売れないという他人基準で物を考えて金を稼いでいるんだから、通俗以外の何者でもないよな。
すんません。
アイアム通俗であり、アイアム凡庸でした。
まあ、実用書ライターごときが、通俗であるとかないとか考える意味もないんだが( ̄w ̄)プッ
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
①凡庸死すべし
②福地=凡庸
①、②より福地は死ぬべきであるという結論が導かれたが?
早いとこ自殺してくださいよ()
投稿: | 2013年1月17日 (木) 13時32分
(´∀` )のーん←凡庸
投稿: へむへむ(´∀` ) | 2013年1月17日 (木) 16時42分
これは売れなくてもいいから上級者向け戦術本書く宣言?w
投稿: | 2013年1月17日 (木) 19時21分
今日コンビニで見かけたんで、本買いました。利益からバックで100円下さい。
内容は凄い良かったです
なによりも、過程、根拠で色をつけない書き方をしてくれているので、「実際に」どのくらい考えてやっているのかがわかるのが素晴らしい。
また新書期待してます。
投稿: 鉄雑魚五段 | 2013年1月17日 (木) 19時36分
>ななしさん
凡庸な者がみんな死んじゃったら、世の中は回らんぞ!
>へむへむ(´∀` ) さん
\( ⌒ー⌒)/\(⌒ー⌒ )/なかま
>ななしさん
いや、売れなくちゃいかん(キリッ
>鉄雑魚五段さん
内容が良かったといいながら100円バックしてくれっていうねw
その姿勢は麻雀打ちに向いてるわ(≧▽≦)
投稿: 福地 | 2013年1月18日 (金) 02時58分