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2011年2月21日 (月)

【教育】学費という踏み絵

うちの娘1号は19歳の大学1年生なので、かつての同級生とか下級生が、どこの大学に受かったとか落ちたという噂が聞こえてくる。

昨日聞いたのは、○○ちゃんが青山学院の国際政治経済学部というところを本命にしてて、受験したときの手ごたえはまずまずだという話だった。

聞いた話では、国際政治経済学部というのは青山学院の看板学部らしく偏差値も一番高い。そして学費も理系なみに高いと。

調べてみると、理系なみに高いというのは間違いで、他の文系学部とほぼ同じだった。初年度130万、以後100万って感じ。4年間で430万だ。

他に、買うべき教材とか交通費とか考えて、4年間で500~600万円というところだろう。

○○ちゃんは自宅→私立文系というコースなので、そんなに高いほうではないのだが、この額を見てあらためて考えてしまった。普通の親というのは、子どもが○○大学の○○学部に行きたいといったら、ポンと500万を出すものなのかと。

これが自宅外→私立理系になったら1000万を超す。いまや大学進学は、不動産についで人生で二番目に高い買い物になった。その不思議な特徴としては、本人じゃなく親が買うってことだ。

よく、結婚したいとか、子どもがほしいとか、家庭があるやつはリア充だろって言う人がいるけど、そんな意見を聞くたびに、「じゃあ、あなたは1000万円出したいんだね?」って思う。実際に、そのための貯金を作ってる人なんて見たことないけど。これが韓国人になると常識が違うみたいで、知人の在日の人は、子どもが小学生のうちから、将来の教育費は別に貯金してあると言っていた。そのほうがまともな発想だと思う。

貯金はないけど結婚したいという女性を見ると、ようするに、1000万払って自分と一緒に子育てしてくれる奇特な男性はいませんか?って意味だよなと思う。

こんな現状は、われわれから見ると当たり前のようだけど、諸外国を見ると、こんな制度は日本と韓国とアメリカだけ。他の国では、大学進学の値段はこんなに高くない。

残酷な制度だなと思う。

たとえ親がその程度の金は出せたとしても、そのために金を使い果たしてしまうと、今度は、子どもが将来、親の老後のために自分の金を使い果たせるかという踏み絵を踏まねばならない。その子にとっては、自分の子の教育費と、親の老後の世話の二者択一という状況にもなりかねない。愛情を金で試す制度は残酷だよ。

こういう話を聞くと、普通の若いやつはたいてい落ち込む。たとえばウシジマなら、それだけ金かけられても、俺は就職先をすぐ辞めちゃったし、結局何も身についてないしと。そういう深刻さも、この厳しい踏み絵が生み出したものだ。人生そんな計画的にいくわけないんだから。

俺も大学はずっと留年しまくりで、その学費を親に払ってもらって、のうのうと麻雀ばっかしてた。親は「育て方をどこかで間違えたんだろうね」って毎晩反省会だったらしいけど、まあしょうがないよね。自分の人生は自分のもので、親に反省される筋合いはない。

もう一度、親の側の視点に戻ると、現実には、子どもが大学に行きたいと言い出したとき、その金をどう工面しようかと苦労するって話は、そこまで多くはない。みな、その時期にはもう現実に着地しているから。

だいたい、金がない家庭の場合は、子どもが最初から大学なんて考えず、高校時代からバイトに走る。大学に行こうって子とそんなこと考えない子では、進む高校も違ってくるし、日常からまるで違った生活をしている。大学に進むか否かって選択は、高2や高3でなされるものではなく、中1や中2でなされる。いや、もっと早く、子どもが生まれる前から親の意識の中で決まっているとすら言える。

こうして、どんな家庭に生まれるかによって、子どもの将来の半分くらいは決まってしまう。

こういう話になると、よく格差肯定論者は、金がなくたって大学進学はできると言い出す。典型的なパターンだ。この考え方自体が、大学に進むことを当然だと考えてる側の発想なんだよな。

そもそもさ、微分積分のやり方とか英単語を頭に詰め込むなんてのは、ずいぶんあとの話で、そんなことよりも100倍大事なのは、「努力」とか「協力」とか「対話」を学ぶことだよね。

コツコツがんばると、できないこともできるようになる。これは幼児期からくりかえし学ぶべき最重要なことのひとつ。何かをがんばったら、しばらくしてようやくできるようになる。そのとき「○○ちゃん、よくできたねー。パチパチパチ」と言ってくれる大人がいるかどうか。その役割を果たすのはたいてい親なので、親がそう言ってくれるかどうか。その違いってものすごく大きい。底辺高校に行くと、そういう経験のない子どもたちがいっぱいいる。

「努力」ってもの自体が、後天的に学習することだ。なので、努力が足りないから馬鹿は馬鹿なんでしょというのは、格差肯定論者がトートロジー(同語反復)を語っているにすぎない。※ただし、野生動物を考えてみるとわかるように、「努力」って本当に後天的に学ぶものかについては、そう簡単に結論を出せないので、厳密な話はなしで。

てなことを久々に思ってしまったが、そういう話は前に教育の本で書きまくったので、まあ今さらですな。

なお、どうでもいい話だけどさ、ぼくに対して「こいつ、これでも教育の本とか書いてるんだぜ。信じられねーよなー」と言われることがある。そんなふうに言われるたびに、少し悲しい気分になる。

それは自分が悪口を言われたからではなくて、「教育=立派な人がやること」って“常識”を持ち出されてるから。

もちろん、そんなふうに言う人は、自分を立派な人だなんて思っちゃいないだろうし、教育にはひとかけらの興味もないだろう。

俺の本なんて、教育といっても金の話と偏差値の話しか書いてない。どんな分野でも精神論を語る気はないので。

今だって、毎年数十万人のガキが生まれているわけで、彼らをどう処遇して、彼らにどれくらい金を使うべきかって、国としては重要な問題でしょ。若いやつは「国として」なんて言われると、もう自分には関係ないと思っちゃうだろうけど、今が就職氷河期であることや、その他あらゆることが国の問題なんだけどね。俺の本に書いてあるのって、そういった話で、いい人とか立派な人とはまったく関係ないわ( ̄w ̄)プッ

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コメント

僕は大学で麻雀にハマり、朝まで麻雀をして学校をサボりまた麻雀をする生活をしてました。これではやばいと思い行く回数を控えましたが2回目の留年をしました。福地さんが親になった今このような僕をどう思いますか?

投稿: | 2011年2月21日 (月) 06時33分

>ななしさん

まーしゃーないすよ。そんなもんですw
ただ、就職浪人したり後半でさらに何年もかかる可能性あるので、前半の留年はほどほどにしといたほうが安全ですw

投稿: 福地 | 2011年2月21日 (月) 07時46分

先進国の中では、日本は逆転可能な国じゃないですかね。親によって子供の人生が決まる割合というのは、諸外国の方が高いのでは?

教育格差論は子供に与えられた才能や環境などが、より平等にあるべきというのが主張の核だと思いますが、これくらいの格差はあって当然のように感じ始めていますわ。まだ微妙な感じですが。
同じ国の中であろうと、文化や歴史や風習などの違いが大きすぎるので、地域間の教育格差についてはあってもしかたがないものなのかと思う。

実は教育格差って底辺高校にすすむ様な人にとってはあまり問題ではなく、中途半端に大学に進学しちゃうような人にとっての問題という見方もできるんですよね。就活以降で金かけてきた奴と同じカテゴリーで戦わなくちゃならんし、そいつらの世界が見えちゃうので。

投稿: ニセドラゴン桜 | 2011年2月21日 (月) 08時13分

>ニセドラゴン桜さん

格差のない社会なんてありえないわけですが、現状はちょいでかいんじゃないかなーと。
給与格差などは小さいですよ。むしろ小さすぎると思います。ぼくが思うのは、高卒族と大卒族の差ですね。教育格差です。
先進国の中ではアメリカの次くらいに格差が大きいとデータでは出ていますが、感覚的にはヨーロッパのほうがまだ大きそうですね。
でも、逆転可能度は、すでにかなり低くなってるんじゃないかなーって感じがします。

投稿: 福地 | 2011年2月21日 (月) 08時30分

企業が大卒を求めるのに、従業員の子が大学に行けるだけの給料を与えなかった。
これは搾取。

投稿: ツナコロッケ | 2011年2月21日 (月) 09時39分

本当にその通りですね。
子が産まれたときからこの子が将来、浪人して私立歯学部とか行きたいっていったらどうするー?医学部ならいいけど歯学部はリスキーすぎるからダメ。それならまだ薬学部。。なんていう話をしょっちゅうしています。

まぁゆーても最終的には本人の能力次第なんですけどねw
なるべく多くの選択肢を用意してあげられるといいな(*´ω`*)

投稿: ミーコ | 2011年2月21日 (月) 10時46分

やっぱ、小さい頃の家庭での教育環境は、とても重要なんでしょうね~。学習訓練に関しては、早ければ、小学校低学年くらいで明暗が分かれてしまうのでは…。
ということはあれですかね、大学の学費が今の半分とか三分の一とかになったとしても、小さいときに適切な学習環境を与えられなかった子供にとってはあまり関係ないんですかね…。

投稿: shio | 2011年2月21日 (月) 12時50分

確かに裕福な家庭とそうでない家庭とでは子供の大学進学率は変わるのは当然だと思いますが、すべて金銭的な理由かどうかはよくわかりません。

例えば親が慶応出よりも親が東大出の子供のほうが東大に
入る率が高いような気がするんですけど、もしそうなら遺伝子的に勉強が得意なのかな?とも思います。

投稿: アフリカ象 | 2011年2月21日 (月) 16時29分

本題については置いておいて、

>・・・そんなふうに言われるたびに、少し悲しい気分になる。それは自分が悪口を言われたからではなくて、「教育=立派な人がやること」って“常識”を持ち出されてるから。

何に対して悲しくなるんですか?

投稿: 通りすがり | 2011年2月21日 (月) 16時37分

なんかタイトルはお金の話なのに中身は教育に対する意識の問題になっている気が…結局学費の問題じゃなく意識の問題になってる…

子の将来への親の影響を排するのは難しい気がしますし、やっぱできるのは親の意識へのアプローチくらいなんですかね?
でもそもそも子の教育を考えない親ってそのような「教育大事」みたいなアプローチを受けるアンテナをそもそも持ってない割合が高い気がするんですよね…
国のほうから優秀な子供を選別して教育する制度をなんてのもそれって要するに受験だろ?って思ったり
もういっそ「ドラゴン桜」みたいな教育サクセスドラマみたいなのをバンバンテレビで流して教育ブームみたいなのを引き起こすしかww

あと日本という国は「最低限の教育」の水準、またその質自体は他国より高いイメージがあるんですが、実際、識字率なんかは非常に高いですし。
そんじょそこらの国より教育への意識は高い気がしますし…一部の高額な学費を除いての大学の学費と教育格差が相関関係にあるのか疑問です。

投稿: mr.front | 2011年2月21日 (月) 19時24分

僕は両親高卒で家もそんなに裕福じゃないけど自分で金を出してでも大学に行きたいと思っていました。
幸い奨学金制度のおかげで自分でいくらかは学費を出してはいますが、大学に通えています。
要は本人の気持ち次第だと思います。
僕自身学費を自分で払うことについて不満はありません。こればっかりはどうしようもないですし…親がどう思っているかはわかりませんが。
今の時代は「お金がないから大学に行けない」は言い訳でしかないと思います。働いて家計を助けないといけない場合は別ですがsweat02

投稿: 心夜 | 2011年2月21日 (月) 20時48分

俺は1人暮らしで私立理系だから親にはとんでもない負担をかけました。せめて留年はしないようにと頑張りましたが、それでも高い。親は偉大ですわ。

投稿: 頓服不眠時 | 2011年2月21日 (月) 21時37分

俺も似た?考えがあるから犯罪者も被害者だなとか性格悪いやつが悪いんじゃなくて性格悪いやつを作った環境が悪いとか思ってしまうw
10人に一人は鬱だの自殺者3秒に一人だの能力格差、金格差、教育格差の結果ですわ。てか人生に幸せを見出せない。幸せ格差社会ですわ

投稿: | 2011年2月21日 (月) 23時48分

なんか心に響いた

ただの煽り大好きな人だと思ってたぜww

投稿: 通りすがり | 2011年2月22日 (火) 00時40分

>>「こいつ、これでも教育の本とか書いてるんだぜ。信じられねーよなー」と言われることがある。

普段の記事と差がありすぎるから、こんなこと言われるんですよw

投稿: | 2011年2月22日 (火) 10時54分

>ツナコロッケさん

社会がホワイトカラーを求める人数より、大卒の人数のほうが多くなってるから、あぶれるのはしょーがないすよね。
ん、そーゆー話じゃないかw

>ミーコさん

医学部とか歯学部とか、金がかかりすぎること考えないほうがいいのではw
まあ現実には、多くの人がどうにかなってるわけですし。
ぼくは、子どもが小さいときから金の話をしすぎたかなって反省してます。
「そのコースだと○○○万かかってやけに高いんだけど、それでもそこがいーわけ?」みたいなこと言われて、まだ稼いでない立場のこどもが、金を出せとは言えないでしょーしw

ぼくが本書いたときと今とでは状況がかなり変わってます。
そのときはまだ、親の経済力と子どもの学力は高い相関を持つなんて、誰でも知ってることなのに、そーゆーことをおおっぴらに書いてる本はなかったんですよ。
ぼくは子ども手当ても高校無償化も恩恵には浴しませんでしたが、教育に関する親の負担をもうちょい軽くしなければ…って認識は、今ではかなり出てきてる感じしますね。

>shioさん

学費が半分になっても、あまり変わらないか?
これは考えたことなかったことで、しばらく考えちゃいました。
まーわからんですけど、ぼくが机上で考える限りでは、確かにそう大きくは変わらないかも~。

>アフリカ象さん

遺伝もあるだろうし、家庭環境もあるでしょうね。
東大と慶応では、世間的なイメージはどっちも難関かもしれませんが、実際にクリアするための必要時間は倍くらい違うので、環境の後押しがあるかどうかは大きいと思います。

>通りすがりさん

国語の問題みたいな質問すんなよw
そのあとの部分を3回読みなさいw
「教育=立派な人がすること」って考え方は、よーするに教育なんてほっとけって言ってるよーなもんだからでしょw

>mr.frontさん

ひじょーに鋭いご指摘ですね。
言われてみるとその通り。

>大学の学費と教育格差が相関関係にあるのか疑問

これは確かにそんな感じします。
こーゆーところはロジックができてませんね。
じつに鋭い指摘で、あらためてこの問題の枠組みを考えてみないと、俺もイメージで適当に言ってるだけになっちゃいますね~。

>心夜さん

すごいがんばってますねー。
ただ、みんなが同じようにできるかといったら、それはくじける人も多いでしょう。
環境は大きいですよ。

自分が苦労してがんばった人ほど、「本人の意識と努力がすべて!」という意識を持つようになっちゃいます。
苦労したタイプの経営者なんてみんなそうです。
自分が「できたこと」と「世の中はこうあるべきってこと」は、一緒に考えちゃいけないんですよ。
たとえばぼくは、麻雀のルールを点数計算まで含めて、一人で本を読んで一日で覚えちゃったんですが、そんなことを他人に要求しちゃ駄目ですよねw

>頓服不眠時さん

ぼくは大学を4留して、その間の学費もずっと払ってもらいましたが、「俺にかかった教育費はたいしたことない」と言って、親を怒らせましたわw

>ななしさん

年取ると、人生に幸せをそこそこ見つけられるようになります。
単にぼくの経験からですがw

>通りすがりさん

いつも知性と人格は隠してるんですが、たまにあふれちゃいますわ(≧∇≦)

>ななしさん

まーね、説教臭いこととか書く気ねーしw

投稿: 福地 | 2011年2月25日 (金) 17時52分

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