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2006年12月24日 (日)

【本】『すぐに稼げる文章術』

『すぐに稼げる文章術』(日垣隆・幻冬舎新書)という本を読んだ。

タイトルは馬鹿っぽいけど、そんなにイージーな本ではない。フリーライターとして長期間生活していくにはどうすればいいかを語っている。

著者は、フリーライターに一番大切なものは経営感覚だという。どんなに優れた文章力があっても、それによって金を稼ぎ出し、その構造を持続できなければプロとしては意味がないという。

名指しされてはいないが、大量にインプットして少量しかアウトプットしない立花隆のようなタイプはダメだと暗に語られる。現代では経営の多角化まで視野に入れないと生き残れず、ましてや偏屈な作家先生ではお話にならないのだ。

音楽の世界では、ネットのせいでCDは全然売れなくなってしまった。金の流れが変わってしまい、干上がってしまった人も少なくない。アニメなど同様のジャンルはいくつもあり、文章にもそんな状態が早晩訪れるという。

無料でも書く優秀なライターがネットにあふれている以上、プロとして生き残るにはどうすればいいか。有料メルマガなど、いくつかのケーススタディが示される。しかし、著者自身の例以外は、暗に失敗例だとされている。著者は自分のサイトでYシャツまで売っており、そこまでしている人は他にいないのかもしれない。

世の中、変われば変わるもんだ。「作家になる方法」みたいな本は昔からちょろちょろあって、古いタイプは精神論が多かった。ジャーナリストとしての批判精神を持つとか、そんなことに比重がかかっていた。それが15年くらい前から(バブル崩壊くらいからですかね)「フリーライターになる方法」みたいなタイトルに移行し、こちらは文章の書き方系が多かった。今でもメインはこういう本だと思う。

そしてもっとも新しい形では経営感覚が根本とされているのだ。経営感覚が大切というのは、あらゆる自営業にとって当然のことで、これまで精神論で語られることの多かった文筆業という分野でも「常識」が語られるようになったということだろう。

日本ほど文章を書いて食っている人間が多い国はなく、その「異常」な状態はこれから右肩下がりで解消されてゆく。今現在もこれからも、毎年1割くらいのフリーライターは離職していくのだろう。4年で35%だ。そんな時代はすでに到来している。

この変化にどう対応するか? 

麻雀を打ちながらつらつら考えたいけど、メンツ調達人に連絡つかない。雀師にクリスマスとか関係あるのか?

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受信: 2007年1月10日 (水) 01時32分

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