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2006年12月13日 (水)

【教育】教育格差10

ようやく最後となった「日刊ゲンダイ」の連載から。


朝日新聞の7月12日付朝刊1面トップに、教育の記事が載った。それは大学全入時代における大学のサバイバル競争の動向を伝える記事だった。大学が系列を超えて高校や中学と提携することによって、将来の生徒を確保しようとしている事実を伝えていた。

なぜそれが1面トップになるほどの記事なのか。その記事には目玉となるニュースがあったからだ。そこには5つの大学が計10校の中高と提携している具体例が載っていた。その大半は関西で、関東が1校、名古屋が1校だけだったが、その関東の例が衝撃的なものだった。中央大学の付属校である中央大学高校が、文京区立第三中学と提携して一貫校化する予定だというのである。公立中学が私立高校と一貫校化するのだ。このことも全国初なら、付属高校を挟んで大学まで繋がるのも初めてのケースである。

この三中は文京区に住んでいる小学生なら誰でも入学を選択できる。東京都の真ん中は少子化地域で、今の中3は15人しかいない。そんな小規模校から2桁台の人数が無試験で中央大学高校に進めるようになる。そこからほぼ全員が中央大学に入れるのだ。つまり一度も試験を受けずに中央大学へ進めるルートが誕生することになる。その資格は文京区に住んでいることだけ。

この案は09年にスタートする予定で、具体的なことはまだ何も決まっていない。中央大学高校の隣に三中があるから、そんな縁で区と高校が話し合いを始めたのである。

これは教育格差が着々と進行していることを如実に表しているニュースだった。今の教育システムは、小中学校時代には一部の子たちがハードに勉強し、その他大勢の子たちはマッタリ過ごすものとなっている。ハードに勉強するのは一部で結構。その人たちは私費で教育を受けろ。その代わり、将来はエリートとして扱ってやる。それが今の選抜構造だ。

大学も全入時代に入り、そんな構造が押し寄せてきている。そしてついにMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の一画を占める中央大学まで白旗を上げたのである。自ら全入宣言したようなものだ。

これからは幼少期から大学まで、ハードコースとマッタリコースに分かれることになる。ハードコースに進ませるには、子供1人に4千万円程度は必要になるから、そちらを選べるのは経済的に余裕のある家庭だけだ。こうして金持ち家庭の子しかエリートになれない社会が完成形に近づきつつある。(おわり)

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