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2006年11月15日 (水)

【麻雀】雀荘に沈む学歴差

学歴って大きいのかもしれない。雀荘のメンバーたちを見ていてそう思った。10代後半で麻雀にハマり雀荘のメンバーになった者のうち、大学生だった者とそうじゃなかった者では、その後が不思議と違っていた。

竹崎というヤツがいた。専門学校の在学中に麻雀にハマり、メンバーになった。学校はそのままやめてしまった。しばらくして親が介入し、また別の学校に入りなおした。けれども2年くらいして、また雀荘に戻ってきて再びハマってしまった。

その店では給料をもらえる者は一握りにすぎず、大半は働けば働くほど給料をもらうどころか借金を背負ってしまう。バックレてしまえばいいのだが、みなそれでやめるにやめられなくなる。竹崎は2回ともそれでハマった。

何年もたってから、竹崎と偶然に再会した。エロ本屋の店員となっていた。一緒に酒を飲んだ。彼はぼくの弟子みたいな感じだったから、心の交流はあったけど、話の内容はつまらなかった。エロ本屋の店員の権力関係とか、その店の将来性とか、そんな話ばかりだった。

そのあとまたすれ違ったとき、ぼくは知り合いと一緒だったから彼に声をかけなかった。それが傷つけたのだろう。それからは会っても無視されるようになってしまった。

伊須というヤツがいた。学年の半分近くが東大に行く高校で、彼は麻雀にハマった結果、千葉大に入った。千葉大も立派な国立大学なのだが、彼の高校から千葉大に行くのは落ちこぼれなのだった。

伊須はほとんど大学には行かず、4年ほど麻雀にハマり続けていたが、何のきっかけだったかまともな学生に戻り、卒業してまっとうな社会人になった。彼は立ち直ったのだった。

同じようなケースをいくつか見た。この違いは何なのか。大学生という立場が大きいのか。大学生になる者は視野の持ち方が違うのか。それとも家庭のバックアップ態勢が違うのか。違いはよくわからないけど、大学生は立ち直り、専門学校生は立ち直れない、そんな法則がある。元からのフリーターはまた違うけど。

ぼくもまた大学生という立場でハマり、その数年を経てかろうじて社会復帰した立場だから、そうじゃない立場の心情は結局わからないのだ。

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コメント

エロ本屋の竹崎君、十分立ち直ってると思いますよ。
大卒のエリートサラリーマンの話だって、やれ出世がどうたら、会社の派閥がどうたら、そんな話ばかりっす。

投稿: 凍死郎 | 2006年11月15日 (水) 18時02分

>凍死郎さん

なるほど。確かに立ち直れなかったというのはこちらの勝手な言い草でした。
ただ、もらう金の額が違いますよね。

投稿: 福地 | 2006年11月15日 (水) 18時06分

視野の持ち方、、、というよりも
「十八歳までの 生活習慣の 大きな違い」が
原因でしょう。

中学、高校時代に、
「勉強する習慣 読書する習慣」を、染み込ませて
おかないと、快楽に 流されっぱなしであるのが

通常の ルートである ということだと思います

無論、「受験勉強」は、全く「学ぶ」事とは
異質なのですが、下らん受験勉強の中にも、
「学ぶ」ことのヒントと、基礎的な知的枠組み
(インフラ 生活習慣を含む)はあるわけで、

このインフラ、習慣を 中学、高校時代に
経ていない場合、其処から修正するのは、
凄まじい努力が必要になる、、、

「学ぶための基礎的枠組み」を染み込ませるのに
最も適した時期、というものが、やはりあり、

それは「第二次性長期」が、相当するものだ、

と、N氏本人は考えています。

つまり、其処の時期に習慣付けを逃すと、、

「流されやすい」ということではないでしょうか?

もちろん、全員というわけではないですよ。

例外の人物は いつも存在します。

しかし、そういう人物は 当初から
個性的でエネルギー溢れる人間であることが多く、

途中から 一念発起して というケースは、

本当にレアケースでしょう、、、

とりとめのない文章になってしまいましたが

上記の文章は 下記の本の中身を N氏的に

アレンジしたものです

「超 学歴社会」

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334933572

パッと見で、目次だけ一読してみるとよいと
思います

投稿: N氏 | 2006年11月16日 (木) 23時01分

>N氏さん

ああ、たしかに、自律的に頑張った経験のあるなしというのは大きそうですね。それが頭を使うものだとさらにまた。

「超 学歴社会」読みました。人事部の本音が豊富に載っていて、すごく参考になり面白かったです。

投稿: 福地 | 2006年11月16日 (木) 23時20分

やはり環境ですよ。
「立ち直れた」という伊須という人も、そういう環境だったからですよ。
「「勉強する習慣 読書する習慣」を、染み込ませて」と言いますが、そういう環境であるほうが、周りがそうでないのに自分だけがやるよりははるかに楽です。

で、環境は「自己責任」か、というと生育する(させられる)環境は自分の力だけではどうにもならない。特に田舎は進学塾とかは無い、学校も数少ない地元の公立校に行くしかない。

要は、「俺も「学年の半分近くが東大に行く高校」のような環境に生育したかった」ということですよ。

投稿: コメント | 2007年6月27日 (水) 09時41分

>コメントさん

こんなさびれたブログへの書き込みありがとうございます。
環境――そうですね。大学生になった者の環境には、何年間かの足踏みを待ってやろうというゆとりがある気がします。
あと、専門学校と大学では、大学のほうが学業が楽なので、立ち直りやすいという面もあるのかもしれません。

投稿: 福地 | 2007年6月30日 (土) 22時54分

10年前の記事ですか。では、20年前のお話を・・。
大学4年の時に、3年までに単位をほとんどとってしまい、神奈川県のある雀荘でメンバーをしていました。下宿から徒歩で行ける距離で毎日のように通い、オーナーから誘われたのがきっかけでした。
そこは開店してまもなくで、あとからポツポツと新メンバーが入ってきて、まあ最初に入ったという理由で、私がバイトのリーダー的なことをすることになりました。
まずは自己紹介からという事で、全員が出勤した時に「あー。一応リーダーの◯◯です。すぐそこの××大学(三流)の4年です。よろしくお願いします。じゃあ次の方」
「上智大学の△△です(学年は忘れました)」
ふぁっ!?
「慶応大学の⬜⬜です(同じく学年は失念)」
へあっ!?
「早稲田大学の◎◎です(同じく)」
ほぁっ!?
そして最後に残った彼は
「東京大学数学科の■■です。4年です」
おいおいおい!ここは時給700円で1日14時間働いて9800円にしかならんとこやで?しかもゲーム代その他自分持ちやで。なんでまたこんなとこ(失礼)に来たん!?家庭教師やってた方がよっぽど率ええやん?と、東大君に尋ねたら
「時給5000円でやってましたけど、何故この問題がわからないかが理解できないので僕には向いていませんでした」との答え。
彼は、顔からして明らかに賢い顔をしていました。事実、目の前の34枚をパタンと倒し、端からサラサラっと見て、また元に戻し、端から順番に淀みなく、間違えもせずに当てて行きました。他にも競馬にも造詣が深いらしく、毎年生まれる馬のうちの5000頭ほどのデーターは頭に入っているそうです。何という才能の無駄遣い。(彼は大学院に進学したそうです)他の子らも頭は良かったですけど、彼は別格でした。それにしても私を除き、何という高学歴な雀荘でしょう。
時は下り、サラリーマンになって岩手に転勤になり、通った雀荘でもいましたいました。料金を滞納し、電気を止められて全自動卓が動かないときもあったかなりダメダメな雀荘でしたが、その雀荘のたった一人のメンバーが、筑波大学出身で原子力かなんかの勉強をしてたらしいです。客がいないとき、ソファーで寝そべって本を読んでいる彼が、何を読んでいるか気になって覗きこむと、何やら外国語で書かれている雑誌でした。何なんそれ?って聞くと、フランス語で書かれた物理の雑誌でした。英語は飽きたそうです。かーっ!俺なんて英検無級なのに!ちなみにオーナーも岩手大学→学校の先生→雀荘のオーナーでした。
長文になり申し訳ありません。今、岐阜に住んでいるのですがやはりここの雀荘でも高学歴ドロップ組は存在します。私の行く雀荘でことごとくいます。
ドロップ後、立ち直りと真逆の動きですね。
私の個人的な経験からなので、もしかしたらレアケースかも知れませんね。

投稿: さすらうオッサン | 2017年10月 2日 (月) 23時52分

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