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2006年7月24日 (月)

【麻雀】雀荘に堕ちてきた人2

家からそう遠くない繁華街のフリー雀荘にぶらっと入った。ピンの東風戦。初めて入る店。うらぶれた雰囲気。少ない客数。もう長くないんじゃないかと思わせる。まあ、どこの雀荘に入ったって同じようなもんだけどね。

年配のメンバーが飲み物を持ってきてルール説明してくれる。麻雀が始まってからわかってきたのだが、この年配メンバーは新人らしく、みんなから露骨にいじめられていた。一番年長の者が馬鹿にされている。しかも、店長が率先していびっているんだから逃げ場がない。

その年配メンバーは、ちょっと人が良さそうで、ちょっとトロイ感じ。たしかにいじめられるタイプだった。彼は麻雀もイマイチだったが、おそらくフリー雀荘の経験がないのだろう。無理もない。社内麻雀で勝ち組だったくらいではこんなもんだ。彼はアガっても振り込んでも、かならずといっていいほど嫌味を言われていた。

何時間か過ぎたとき、店長が衝撃的な嫌味を言った。

「お前な、そんなだから女房や娘に逃げられるんだぞ」

別のメンバーが続けていう。

「ホントは女房も子どももいなくなって、気楽になってよかったと思ってるんじゃないのか?」

これにはさすがの彼も傷ついたようで、少しモゴモゴと口ごもりながら、それでも返事した。

「いや、そんなことないですよ。あたしゃ悲しいですよ」

どういうことなんだろう。彼は仕事を首になり、仕事が見つからないまま、やったこともない雀荘のメンバーになったけど、そんな彼に愛想をつかして妻や子どもは出ていってしまったのだろうか。

いきなり現れた美味しいドラマに、みんなの尻馬に乗る気はなかったぼくも魅入られてしまった。だが、この場ではこれ以上は聞けそうもない。もっと親身になって二人で聞けるような状況じゃないと。

「また来てください。お待ちしてますから」

朝になって麻雀をやめたとき、彼は言った。店内でいじめられてる者は店外に救いを求めるんだよな。

彼の家族ドラマにはすごくそそられたけど、その店にはさして興味がなかった。そうこうしているうちに何ヵ月か経ってしまい、彼のドラマを聞くチャンスは永遠に失われてしまった。その仕事が何ヵ月も続いているはずないからね。雀荘に堕ちてきた人は、そこにとどまらず、また別の業種に流れて行く。堕ちてきた人が生暖かく過ごせるような場所じゃない。

女房と娘は帰ってきたんだろうか。くるわけないよな。ぼくの女房や娘が出て行く日もいつか訪れるんだろうか?

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