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2006年7月10日 (月)

【麻雀】雀荘に堕ちてくる人

Aさんは中華屋の店長だった。 真面目で誰にでもやさしかった。 ちょっと人間関係が不器用な感じの人だった。

かなりいい給料をもらってたらしい。 だが、オーナーと喧嘩して首になってしまった。 同時に、かみさんとは離婚する羽目になった。 かみさんの親に家まで建ててやったというのに。

調理師として働く道はあったと思うけど、彼はしばらくピン雀でメンバーをやるという。 みんなが止めた。生活に金が必要な人はやめた方がいいと。 でも麻雀好きのAさんはやりたかったらしい。

Aさんの腕は普通だった。客としての普通。 歳は40代後半くらい。 うまくいくはずがない。

そのころ、ぼくは普通に働いてて、Aさんのことは噂として聞いていた。

ある日、ぼくが店に行くと卓が立ち、Aさんが上家に入った。 その回は南入してからAさんが断トツ。

南場3局、親のぼくがドラの發をポンしてテンパイ。 待ちは五八万。 4巡目という早いテンパイだった。

すぐに上家のAさんは通っている牌だけ切り始める。 ここらへんのフォームはできている。 でも、逆にそれが隙になるのだった。

2巡後に下家が八万を切った。 ぼくは見逃した。

次巡、Aさんは場を見回して八万切り。 「ロン」 デバサイだ。

「……はい」
呆然としたAさんがそう答えるまで長かった。

「福っちゃん、あんた鬼かよ~! Aちゃんは久しぶりのトップなんだからさ~、もう頼むよ~」

その店の店長にそういわれたけど、卓上に人情を持ち込むなんて考えたこともなかった。 こうして親マンのデバサイで、Aさん待望のトップをまくってしまった。

合わせ打ちは同巡という知識と、それをちゃんとできることってまったくの別物なんだよね。 痛みとトレーニングなくして知識は身につかない。 大事なのは卓上で瞬間的に再現できるものだけ。 そして今、トレーニング不足により、今度はぼくが逆の立場になっている。

しばらくしてAさんはその店のメンバーを辞めた。 行方は知らない。 今はどうしているんだろう。

金を賭けるって結局はこういうことなのかもしれないね。

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