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2006年7月 1日 (土)

【教育】とある教育格差

娘1号の学校から、こんな副教材を買えというプリントが来た。3000円級の辞書を、英和、和英、古語、漢和と4冊も買えという。私立中学では、中3から高校の内容に入るから、高校の勉強の態勢を作らせるのだ。

自分で揃えてもいいし、学校での即売会で買ってもいいという。辞書などは古本屋で買った方が安いに決まっているから、娘には買わなくていいと指示。ホントは実物を見ないとわからないけど、そこまで時間を使ってられないので、アマゾンで検討する。

辞書というものは、どんどん進歩している。項目の立て方とか、使いやすさとか、相当違ってきている。そもそも「検索」というのは先端分野だ。だから古すぎるものはよくない。いくら全面改訂などといっても、発想の根本が古かったりする。また、どんな辞書だって初版はミスだらけ。最低1回は改訂してないと駄目。そして、ろくに辞書を出してない会社のものは、社内の蓄積がないから避けた方がいい。

また、中高生が学習用に使うものは、大人が調べるための辞書とは違う。どうせガキンチョだから、内容がちゃんとしていることよりも、目先の役立ち度、使いやすさ、面白さを優先した方がいい。具体的には、文法的な説明の充実と項目立ての見やすさだ。一生モンみたいな発想ではなく、2~3年の消耗品と考えるべき。

古本には数百円のものもあるけど、これは改訂版が出たから前の版が暴落したもの。いくら安いといっても、大きな改訂前の版は避けておく。

というわけで、英和、和英、古語の3つは決定。和英はぼくの勝手な判断で学校推薦に含まれていないやつにした。送料はかかるけど、これで6割引くらいになった。
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ただ、漢和辞典だけは選ぶ基準がわからない。そこで、詳しそうな人に電話して聞いてみた。すると、学校から推薦された2つのうち、一方の編者は大学で派閥闘争ばっかしてたから気に食わねぇ、もう一方の新しい方にしときなよと、ありがたいアドバイスをいただく。これで決定。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/detail/-/4385140464/
これは定価になっちまった。高いなぁ。

辞書選びも馬鹿にならない。ぼくは高校に入るときにうっかり買った和英辞典を、使いにくいと思いながらいまだに使っている。25年前の失敗を引きずっている。必要なのは娘の辞書より自分の辞書だ。時代は電子辞書だが、それこそぼくが欲しい。

ささやかな例だが、これも小さな教育格差だ。ぼくが出版業界の人間であったため、辞書の違いなどに興味があった。そういったことも含めて家庭環境は形成される。

親の職業別に見たときに、サラリーマン階層は教育熱心で、自営業者はそうでもない。ただし自由業者は教育熱心だという。そんな話を聞いたとき、自分に対する説明を見つけた気分になったもんだ。

だが、じつはこの選択には、わが家のレベルが表れている。本当は、最新式の電子辞書を買うのが一番なのだ。

中高生の勉強に関しては、紙の辞書派と電子辞書派がいて、今のところ教員や教育熱心な親の間では、どちらが上なのか結論は出ていない。紙の辞書は多少使いにくいとはいえ、周囲の単語なども見るため、学習の役に立つというのが紙派の論拠だ。だが、これはおそらくアナログ派のノスタルジーにすぎない。大人になって電子辞書を使い始めると、みんな電子辞書しか使わなくなってしまう。ということは、やはり電子辞書のほうが上なのだ。アナログ派が思う以上に、時間効率は重要な要素だ。

そうは思うものの、高いし、壊しそうだという理由で、今回は買わなかった。そもそも、ぼく自身がまだ電子辞書を使ったことがない。こういった点に親の経済力と情報力が表れる。つまり、それがぼくの限界だ。やはり、さっさと電子化すべきなのか?

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