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2006年7月20日 (木)

【つぶ】恋愛社会は異常

ぼくが高校生くらいのとき、恋愛小説の最高峰とされていたのは、ゲーテの『若きウェルテルの悩み』でした。

これ、どーゆー話かというと、ウェルテルとゆー婚約者持ちの男が、ロッテとゆーこれまた婚約者持ちの女に恋をしてしまうのだが、ロッテの婚約者は人格者だし、自分には自分の婚約者がいるわけだし、ああ俺ってなんて罪深い男なんだと悩んで、自殺しちまうってストーリー。

どーすか? 馬鹿じゃんと思いません?

だってさ、自分の婚約者を捨ててロッテに迫ったっていいし、諦めたっていいし、コソコソ密通したっていい。いずれにしろ自殺までせんでもって思うのが普通じゃない?

恋愛小説って無茶するヤツじゃないと盛り上がらないから、これはこれでいいのかもしれませんが、じつは『若ウェ』は最高峰と呼ばれるだけあって当時の社会を反映してもいたんですね。

ウェルテルってのは、高い教育を受けた優秀なヤツ。しかし、その成果を発揮する場所がない。貴族の次男坊かなんかで、今でいう金持ちニート君です。お隣のフランスでは、革命が起きたりしてて活躍の場がありそう。しかし彼が住むドイツは遅れてて、やりがいのあることは何もないわけです。 焦りを感じるウェルテル。

だから、教育の成果を活かせるのはラブレターを書くことくらいになっちゃって、俺なんて社会に居場所のない人間だと思ってるから、ちょっと不義をやりそうになっただけで自殺までしちゃいます。

ここから得られる教訓は、暇な人間は恋愛に突っ走るってこと。

そもそも恋愛って生死や繁殖に関係なく、よくいえば生きがいだけど、悪くいえば娯楽の一種。人類の生存に、愛は必要でも恋は必要ないんです。

世界最古の恋愛小説とされる『源氏物語』にしても、当時の貴族は暇すぎて、スケベなことでも考えないと時間を潰せないって状況でした。またフランス文学では、愛は12世紀の発明とされていて、王妃と貴族の恋から始まってるんですね。王様と王妃は家柄のみで結婚。王妃は子どもを産んで暇になってから、他の男と恋を始めます。そもそもは不倫なんですよ。

そんなわけで、暇じゃないと恋はできないし、暇すぎると恋に突っ走りやすい。そんなことがいえるわけです。

いま一億総恋愛社会みたいになってますけど、これは人類が暇になったから生まれた状況です。チョコ会社がバレンタインデーを推進するように、各種メディアが煽った結果、恋愛社会化が進んだだけ。恋愛がないと人生さびしいだなんて単なる幻想なんですね。

なんでこんなこと書いてるかというと、最近、知り合いが元彼の横暴に悩んでて、その状況を見ていると、俺にはこれっきゃないと思い込むタイプは危ないなーと改めて思うわけです。ウェルテル化しちゃいます。それが自殺に向かえばいいですけど、他人に向かうとストーカーになる。

恋愛ってそこまで根源的なもんじゃないですよ。かわりに麻雀にでも打ち込むか、んじゃなきゃ犬でも飼いましょう。

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コメント

ロシアン・ルーレットを発明したロシア人が非常に優秀な民族に思えてきました。(笑)

投稿: cretinino | 2006年7月22日 (土) 18時13分

>cretininoさん

そうですねー(≧∇≦)

投稿: 福地 | 2006年7月24日 (月) 09時48分

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